2004年にリチャード・ハブリングが妻のマリアと共に設立したオーストリアの独立系時計メーカー〈Habring2/ハブリング2〉。彼の有名時計メーカーの技術顧問として培われた技術、知識、審美眼は世界的に高く評価されており、それは彼らの生み出す時計が年に1回開催されるGPHG(ジュネーブ時計グランプリ)の部門賞を4度にわたり受賞していることからも証明されています。
SSケース、直径:38.5㎜、約45時間パワーリザーブ、3気圧防水、手巻き
ハブリング2の代表作の一つに、機械式時計でありながら秒針が1秒ごとにステップ運針する「ジャンピングセコンド」という機能を搭載したモデルがあります。タグホイヤー 時計 モナコ現在でこそ技術力を謡う有名メーカー数社が採用している機構ですが(メーカーによって機構の呼称がデッドビートセコンド、トゥルービートなど様々あります)、ほとんどこの機構が注目を浴びていなかった2005年にレギュラーモデルにラインナップされていたことからも彼らの高度な技術力と先見性がうかがえます。
そして、上記のモデル「フドロワイヤント フェリックス」は9時位置のインダイヤルにご注目ください。
9時位置のインダイヤルは「フドロワイヤント」と呼ばれる機構で、1/8秒ごと(ムーブメントの振動数に準じます)にステップ運針し1秒で1周する機能を指します。一般的にはクロノグラフと組み合わされ1秒未満の計測をする役割が多い機構ですが、こちらのモデルでは時分秒の3針モデルと組み合わされており、常に1/8秒ステップの動きだけでなく、同時にジャンピングセコンドの動きも楽しむことが出来るのです。
このような複雑でユニークな機構が100万円を切る価格でレギュラーコレクション化されているメーカーは現時点でハブリング2の他に存在していません。デザインがシンプルで控えめな時計な為、写真だけで判別するのは難しいものの、実はとんでもないことをサラリとやっていることがこのメーカーの真骨頂と言えます。
他にもハブリング2には、彼らならではの視点で作られた魅力あふれるモデルがたくさんあります。ぜひ店頭にお越し頂いてそれらをお手に取ってご覧いただき、彼らの時計哲学に触れて頂きたいと思います。
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