その後しばらくは、当時はブランドを立ち上げたばかりだったということもあり、カタログ品と言ってシンガポールに持ってきていたモデルも一歩下がって考え直し、ロゴやそのモデルのデザインから、どっしりと時計ブランドとしてのビジョンを固めていたようである。
彼らはこの一作目を「第一章」と呼ぶ。すなわち、私がシンガポールで見たものは、今となっては、あくまでも「前書き」であり、この第一章から本格的に始まって、次々と新しい章を書き加えていく、という意味である。
ムーブメントは、シンガポールで見た作品に使ったものと同じ機構である。日本、また英語圏の一部では主にジャンピングセカンド (Jumping Second)と呼ばれる。スーパーコピー時計その他の地域では、デッドビートセカンド (Dead Beat Second、仏語ではSeconde Morte)、とも呼ぶ。彼らには、才能もあっただろうが、運命的な出会いにも恵まれていた。オーデマ・ピゲ (Audemars Piguet) やリシャール・ミル (Richard Mille) のムーブメントデザイン・製作でおなじみの「ルノー・エ・パピ (Renaud et Papi)」の「ルノー」氏のアトリエの隣にアトリエを借りることができたのである。最初は、ルノー氏が「手伝ってほしい」とアプローチし、その後彼らの最初のムーブメントのデザインや、素材・材料・パーツの調達先など、いろいろ助言を得ることができた、とのこと。
タグ・ホイヤー カレラ キャリバー16 クロノグラフ
Ref:CBK2116.BA0715
ケース径:41mm
ケース素材:ステンレススティール
防水性:100m(10気圧)
ストラップ:ステンレススティール製ブレスレット
ムーブメント:自動巻き、Cal.16、約42時間パワーリザーブ
仕様:時・分・秒表示、クロノグラフ、ブラック マザー オブ パール ダイヤル
限定:日本限定500本
彼らが目指すのは、先人たちの時計作りの技術及び熱意・精神と、現代の時計デザインとを融合させることだという。そして、そんなデザインに練り直して出してきたこの、「1967」というモデルがその「第一章」なのである。
それでは、満を持してデビューした「1967」を見て欲しい。ロゴをはじめ、ケースやダイヤルデザインは大きく変更されている。割と「大人しい」プロトタイプの文字盤よりも、かなり「多弁」になったのがわかるだろう。タグホイヤー 時計 カレラこれが彼らのブランドビジョンを固めた上での正式な「第一章」である。当時言った「AHCI以外では一押し」という私の言葉には、今もブレはない。
【関連記事】:topkopi.本日の最新ファションブランド